書籍・雑誌

December 06, 2009

戦略の不条理

Senryaku 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか/菊澤研宗
光文社新書 ISBN978-4-334-03529-7

慶応の商学部の先生の書。軍事戦略論と経済戦略論の接点を模索する一冊。作戦としてはばっちりと思っていたものが上手くいかないのはなぜか、ということを歴史的に著名な戦争論や軍略をひも解きながら、そのエッセンスを解明していく。

Continue reading "戦略の不条理"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

November 05, 2009

あなたにもわかる相対性理論

Sohtaiseiあなたにもわかる相対性理論/茂木健一郎
PHPサイエンス・ワールド新書 ISBN078-4-569-77204-2

著者はソニー・コンピュータサイエンス研究所のシニアリサーチャーで、専門は脳科学、認知科学である。物理学者ではない。ここが本書のみそ。彼はアインシュタインの信奉者で、アインシュタインに憧れて科学の道に入った人だ。実は、この本は相対性理論の本ではない。著者の思い入れによって上梓された(成り立ちは口述聞き取り書き起こしだが)アインシュタインの本なのだ。

Continue reading "あなたにもわかる相対性理論"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 25, 2009

腹八分の資本主義

Harahachibu 腹八分の資本主義 日本の未来はここにある!/篠原 匡

 新潮新書 ISBN978-4-10-610327-8

2週間ぐらい前のサンプロで、今更のように長野県下條村の事例が紹介されていた。本書の第1章に掲載されているこの事例は、過疎の村の出生率が2.04にまで伸長したというもの。しかし、この話は1992年に伊藤氏が村長に当選して以来、さまざまな改善や施策の積み重ねの結果であり、昨日今日で達成できた話ではないのだ。おそらく、この本で紹介されているいくつかの事例のような動きは、日本国中いたるところに存在していると思う。そしてその成否は、当事者が当事者の問題としてとらえ、能動的に積極的にかかわって―それも永続的に―いけるかどうかにかかっているように思う。これらの成功事例は決して簡単に成し遂げられたものではないということだ。

Continue reading "腹八分の資本主義"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

October 13, 2009

菊と刀

Kikutokatana 菊と刀/ルース・ベネディクト 角田安正訳
光文社文庫 ISBN978‐4‐334‐75169‐2

外国人による日本(人)研究書の古典。アメリカの占領政策を決定づけたベネディクトの日本人分析は、今日においても色褪せていない。戦後60年以上もたって、これだけアメリカ化が進んだとしても、日本人はどこまでいっても日本人なのだという思いを新たにする。そして、今何が日本から失われつつあるのかがここで確認できる。

Continue reading "菊と刀"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 03, 2009

日本の難点

Nippon_no_nanten_2 日本の難点/宮台真司 

幻冬舎新書 ISBN978-4-344-98121-8

『日本の論点』は文藝春秋から毎年11月に発行されている論争誌。幅広い分野について各界の著名人からのコラムを掲載している。この年刊誌を模して宮台真司が一人で“日本の論点”を論じている。
本家は一つのテーマに2つ以上の異論を掲載することで論争を促進させる仕組みだが、日本全体を俯瞰する視点がない。そこで宮台さんは一人ですべてのテーマを通してみることを試みる。ここには、宮台さんが見る現代日本の問題とその解決の方向が記されている。

Continue reading "日本の難点"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 06, 2009

日本を貶めた10人の売国政治家

Baikokuseijika_2 日本を貶めた10人の売国政治家/小林よしのり編

幻冬舎新書 ISBN978-4-344-98130-0

小林よしのりの呼びかけでやや右がかった知識人や言論人が集まり、存命中の政治家のうちで誰がもっとも国家の名誉と安全を危うくしたかを投票によって選出している。選挙も近いし、くだらないマニフェストも出てきたし、ちょっと政治家もいろいろな角度で見直す必要があると思う。少なくとも、ここに登場するような政治家は努々選んではいけないし、ここに出てこなくても現役政治家の中にはこんなのが他にもゴロゴロいる。甘い言葉に騙されてはいけない。国を売り飛ばされては遅すぎるのだから(ある部分取り返しがつかなくなっているのだが)。

Continue reading "日本を貶めた10人の売国政治家"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 13, 2009

10年後も残るクラブ、消えるクラブ

Soccer_hihyou43 サッカー批評 issue43

来年から移籍金制度が撤廃になり、JリーグもFIFAスタンダードの契約環境になる。これによって、資金の豊富なクラブといわゆる貧乏クラブとの戦力格差が拡大するのではないかと喧伝されているが、これはいたって資本主義的であり、クラブの経営努力に応じた見返りが期待できるシステムといえる。欧州でも世界中どこでもこのルールに則って動いているわけで、これによってJリーグがおかしくなるということは論理的でない。むしろ日本が特別だったことが異常なのであって、本来この枠組みの中でクラブ経営は考えられるべきなのだ。さて、そのローカルルールがこのたびなぜ経過措置もとられることなく唐突に制度移行したのか、その背景がここでレポートされている。

Continue reading "10年後も残るクラブ、消えるクラブ"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 02, 2009

日本サッカー偏差値52

Soccer_hensachi 日本サッカー偏差値52 これじゃ番狂わせも起こらない!/杉山茂樹
実業之日本社 ISBN978-4-408-45204-3

世界のサッカーの実力を測る物差しとしてFIFAランキングがある。最新(09年7月1日現在)だと日本は40位で1位はブラジルだ。しかし、日本が本当にここに位置づけられるほどの実力を持っているのかはいつも(サッカーをちょっとかじっている人であればだれでも)疑問に思うことであり、杉山さんは「偏差値」という日本人には比較的なじみのある尺度を採用して、日本サッカーの評価を試みる。

Continue reading "日本サッカー偏差値52"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 22, 2009

「ニッポン社会」入門

Nipponshaki_nyumon 「ニッポン社会」入門
英国人記者の抱腹レポート
/コリン・ジョイス 訳・谷岡健彦
生活人新書 ISBN978‐4‐14‐088203‐0

著者はイギリス人で、13年前に神戸に上陸して以来ずっと日本に棲み続けているジャーナリストだ。彼の13年にわたる日本経験をもとに、これから訪日する“ガイジン”が日本で生活するのに役立つ情報が羅列されている。イギリス人から見た、主に生活文化上のギャップの紹介でもあり、それはすなわち、外国人から見たリアルな日本像でもある。日本人は自分自身を客観的に評価できないという説があるが、もしそうであれば、このような外国人から見た日本(人)の長所短所は一つの客観的評価になりうる。実際読んでみると、彼が“ガイジン”だからそのような扱いを受けたと思われる部分もあり、書かれているすべてが日本人の本質というわけでもない。ただ、日本人が普段何気なく見過ごしている(忘れている)中に、とても貴重で大事にしていかなければならないことがたくさんあることに気づかされるのも確かだ。そして、改めて日本という国は「ガラパゴス的」なのだと思う。

Continue reading "「ニッポン社会」入門"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 16, 2009

日本サッカー遺産

Soccer_heritage 日本サッカー遺産 -ワールドカップ出場舞台裏の歴史と戦略/山本昌邦
ベスト新書 ISBN978-4-584-12235-8

ドーハの悲劇以降、人間力がスタッフとして関わったワールドカップ、五輪、世界ユースなどで、どのような戦略(チームマネジメント)が展開されたかの一端に触れることができる。ファンからは見えないところで、いろいろ細かい気配りがなされているのには感心させられるし、歴代日本代表監督や主力選手たちそれぞれのこだわりエピソードも面白い。

Continue reading "日本サッカー遺産"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧