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April 16, 2017

パッセンジャー

宇宙移民船に乗り込んだ主人公が、到着予定より大幅に早く冬眠から目覚めてしまったことから起きる様々な出来事を通じて、人とは、人の一生とはどうあるべきかを考えさせられる一作。また、映像からは、人間とはいかに宇宙に対してちっぽけで孤独な存在であるかを認識させられる。実にロマンチックな、でもちょっと怖い映画なのであった。(ネタバレ)

Passenger

ストーリーはいたってシンプル。登場人物は全編通じてほぼ2人+アンドロイド1体。自分が主人公のジム(クリス・プラット)だったらどうしただろうか、感情移入もしやすいし、いろいろ考えさせられる。彼がオーロラ(ジェニファー・ローレンス)にしたことは人間として決して許されないことだろうけれど、魔がさすというのはわからなくもない。最後彼女に対する責任を果たそうとすることで、彼の心は救済され強くなったところに共感する。オーロラも彼の男気に惚れ直して添い遂げるエンディングにはほっこりさせられる。良作である。
 
当然、設定に無理はあるし、多分にご都合主義でアクシデントとトラブルシュートは進行するのだが(いくらマニュアルがしっかりしていても、‘並’の技術者が最先端の宇宙船を短時間で修理できるとは思えないし、ピンチで目覚めたのが‘クルー’のボス(ローレンス・フィッシュバーン)だったことも出来過ぎ)、それはドラマを盛り上げるための必要悪であり、そこを突っ込むのは野暮というもの。シナリオは予定調和的にハッピーエンドを迎える。ただ、このストーリーだと、他にもいろいろなエンディングが想像できて面白いので、備忘録的に記しておく。
 
①オーロラが再度人工冬眠に入って、120年後の地球に帰還し作家として成功する。(アナザーハッピーエンド)
②オーロラが再度人工冬眠に入って地球に帰還するが、地球はすでに滅亡していた。(SF的ホラー)
③ジムがアヴァロン号を救ってそのまま宇宙空間に流され死亡してしまう。残されたオーロラは寂しさを紛らわすために、ボスのIDを使って、新たなパッセンジャーを自分のために目覚めさせる。(人間ドラマ的ホラー)
 
広大な宇宙の景色は美しくもあり、寂しくもあり、怖くもあり。その中を粛々と進んでいくアヴァロン号の造形もまた美しい。それにしても、宇宙空間遊泳における「命綱」はもはやデフォルトである。

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