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July 27, 2016

JFK解任に寄せて【side B】

JFKのサッカーがなぜ面白くないのか。‘アクションサッカー’という言い方をしているが、攻撃においても守備においても「こちらから仕掛ける」という意味に捉えればいいのだろう。そのコンセプトが今ピッチで表現されているサッカーなのだろうか。第一次政権の彼のスタイルと何が変わっているのかがよく分からない。ポゼッションすればアタッキングサードの手前でノッキングを起こすし、アバウトな裏へのロングパスに終始することもあるし、繋ぎのパスをかっさらわれてカウンターを食らうし、守備ではボール回しについていけずに穴を作り失点する。シーズン初めは4-3-3で何か新しいものが見えてくるのかなと思っていたが、結局4-4-2で中盤の負荷が上がり、ゲーム終盤に守備が不安定になるお陰で逆転負けが頻発することになった。まったく修正ができていない。采配面では、勝っているのに先に動いて隙を作ったり、追いかけなければいけないのに効果的な交代ができないことが多すぎた。直近ではキーになっていたバーンズを外して悉くゲームを壊している。記者に問いつめられおっしゃる通りと答えた会見にはちょっと驚いたが、もはや指揮に耐えうる精神状態にはないのではないだろうかと心配してしまう。
 
秀人をボランチに起用したのはJFKだ。このことはチームに対する彼の唯一の貢献だろう。しかし、第二次政権になってから彼は秀人に厳しかった。選手に対する嗜好がちょっと偏っているようにも見えてる。結局どんなサッカーを志向していて、そのために必要なタレントはどのようなものかがハッキリしなかったということなのかもしれない(具体的な‘アクション’は見えなかった)。バルサのようなサッカーをやろうと思っても、それを現実化できる能力を持った選手はいないのだから、できもしない理想を追っていても仕方ない。JFKだって攻撃の理論は当然持っていると思う。しかし、それを実現化できないのは何が問題なのか、その原因を正確に分析していればこんなことにはならなかったはずで、その修正力がJFKにはそもそも欠如しているということなのではないだろうか。実際それは第一次政権の時に発露したことを我々は知っているわけで、6年経った今でもそれは直っていなかったということだ。
 
先鋭特化した戦術は硬直化し環境対応ができなくなる。日本が太平洋戦争で敗北した真因と言われているが、まさしくそれと似たようなことがJFKの頭の中で起こっているのではないか。プロビンチャのようなチームであれば、一つの方法論で押し通せると思う。そもそもチーム自体の環境が多様性を許さないからだ。ある意味選択の余地が少ない。故に先鋭特化が許されるし、その割りきりが戦術に強みを倍加させる。しかし、優勝を狙うということは、まず守備を固める相手から確実に点を取る方法論がなければならない。それは相対的な柔軟性をチームに要求する。言い換えればどこからでも点が取れるチーム作りが要求されるということ。ちなみに、昨年の東京は左サイドとセットプレーという武器があった。それによって勝ち試合が増えたが、同時にそれ以外に点を取る手段に乏しかったために肝心のところで星を落とした。だから4位に甘んじたのだ。攻撃力の課題について当然わかり切ったうえでチームを作り始めたのだろうが、シーズン半分以上経過しても成果が表れなかったのだから、首になるのも致し方なかろう。
 
ただ、JFKばかりを責めるのも気の毒な一面がある。それは今の東京の選手たちの能力がことごとく頭打ちになっているということだ。その顕著な存在は東だろう。ロンドン五輪代表として準決勝まで行ったメンバー、しかも10番を背負っていながら、その後A代表に呼ばれることもなくくすぶり続けている。ここ数年、ゴール前のシュート精度の悪さはずっと指摘されてきたはずなのに、一向にそれが改善されない。日頃の練習の問題なのだろうか、それとも本人の意識の問題なのだろうか、それともこれが彼の限界点なのだろうか。誰が出ても団栗の背比べ。個々の課題は明瞭になっている思うのだが、コーチの指導ができていないということなのだろうか。ヨネにしてもソータンにしても期待されながら伸び悩んでいる。今チームで成長した感があるのはモリゲと広貴ぐらいだろう(モリゲは完成の域に達しつつある。拳人や小川はまだまだ)。どんなに負けが込んでも、選手たちの、あるいはチーム全体の成長がみられることはうれしいものだし、スタジアムに足を運ぶモチベーションになる。いまはそれすらない。
 
フィッカデンティ時代は、彼の新しいメソッドがチームに徐々に定着していき、その成果が勝利という目に見える形で結実していくプロセスが見れた。しかし、今年のJFKは6年前と同じところをただグルグル回っているだけだ。何か新しいものが見えるならよかったのだがそれもなく、堂々巡りの結果を我々は知っているがゆえにNOと言っているのだ。川崎は風間さんの独自の理論を信じ続けて、その成果がついに今年になって花開いた。憲剛や大久保といった癖のあるタレントと相まって、凸凹はありつつも面白い楽しい攻撃サッカーが表現されている。羨ましい限りだ。クラシコと銘打つ相手がずいぶん先を行っている。東京ダービーは相手が勝手に落ちて行ってなくなってしまった。我々は同じ轍は踏んではならない。J1の高い位置でクラシコを続けていかなければならないのだ。そのためにクラブは何をすべきなのか、よくよく頭を冷やして考え直してほしい。

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