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September 01, 2014

るろうに剣心 京都大火編

今回もまた原作にはノータッチで鑑賞した。原作ノータッチだからこそ見えてくるものもあるはずで、1本のシリーズ続編映画として見たときに、果たして今作は1作目を超えることができたか(前後編モノなので現在進行形であるが)ということが重要なポイントになってくる。その意味においては、本作は非常に悩ましいのだ。話としては完結していないが、どうにも消化不良のところが多い。(ネタバレ)

Photoいや、役者の演技にしろ殺陣にしろ映像演出にしろ、前作のトーンを引き継ぎつつパワーアップしているのは間違いない。最凶の敵、志々雄真実(藤原達也)を迎え、剣心(佐藤健)のピンチ度は前作をはるかに凌ぐ。そのハラハラドキドキ感も半端ない。静かな剣心と唐突な‘おろ?っ’にはまだ慣れないが、サトケンの殺陣の切れはさらに鋭く、バッタバッタとなぎ倒すのは相変わらず気持ちがいい。そういう情感的な部分はいいのだけれど、一度冷静になって理性的なところで見直してしまうと、ちょっと冷める部分がある。

一つ目はシナリオ(および基本設定)で、これは原作未読だからそう思えてしまうのだけれど、単純に言ってしまうと詰め込みすぎ(というか詰め込まざるを得なかったというのが正解か)に見えてしまうのだ。特にこのような筋立てだと、四乃森蒼紫(伊勢谷友介)のエピソードをどのように受け止めればいいのか戸惑ってしまう(どうやら原作では武田観柳の用心棒をしていたらしい。ならばこの唐突感も頷ける)。ただでさえ志々雄と剣心の対決部分で語るべきことが多いにもかかわらず、あえて挿入される蒼紫のシークエンス。剣心と直接的な絡みが1度でもあればまだしも、まったく別立てで進行して、お庭番の頭領が意味もなく殺されてしまうと、このオトコのやっていることは一体全体何なんだということになる。剣心を倒すことが一党の名誉を回復することになるという思考も線が違ってしまっていて腹落ちがまったくしないのだ。おそらく最後には志々雄と剣心との対決に重要な役割を持つのだろうけれど(原作読んでいれば飲み込めるのだろうけれど)、それにしても映画のためにもう少しその存在を練りなおしてもよかったんじゃないかと思った。キャラクターとしては伊勢谷さん自身が持っている狂気の部分がいい感じでかぶってきているので、単独で見ればすごく立っているのだけれど、物語の中に上手く組み込まれていないのが何とももどかしい。

もうひとつは薫(武井咲)の身勝手さが見ていてちょっとうざくなったところ。咲ちゃんは相変わらずかわいいし悪くない。これは原作の問題なのだ。剣心を現世に繋ぎとめている存在としての薫というのは理解するのだが、自分が剣心のアキレス腱になると分かっているのに火事場に飛び込んでいくその思慮のなさには呆れてしまう。いや、それだからこそ臭いドラマが出来上がるので否定してはいけないのだけれど、どうしても鼻についてしまう。おそらく、この臭みがジャンプ作品から自分を遠ざける原因なのではないかと改めて思った。走りながら作っている感が1作目よりも強くなった感じがする。映画というスタイルを考えると、あまり誉められたモノではない。

状況は『パイレーツオブカリビアン』の2作目のときとよく似ている。公開前から期待値が高く、前後編に分けた大作で、1作目を継承しつつパワーアップするのだけれど、どこかにやりすぎる部分が出てしまう。うまく完結編で収めてくれればいいのだが。

【追記】我慢できなくなって、ついにコミックスを慎重に読み始める。それによってこの2作目で感じたもどかしさの原因を知ることができた。つまり、1作目で観柳の用心棒に鵜堂を持ってきてしまったことが全てだったわけだ。確かに剣心と薫の絆を作り出すにはあのエピソードがうってつけなのは分かるが、一方で続編(というより『るろうに剣心』という作品全体を進行させていく軸)に四乃森蒼紫という存在は不可欠であることは明々白々であり、本来であれば1作目から登場させなければならなかったキャラクターなのだ。続編を作る前提であれば、1作目は鵜堂のエピソードを切ってでも蒼紫を登場させるべきだったと思う(可能であれば2人とも出せればベストだが、尺だの出演料だのいろいろあるのだろう)。

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