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July 07, 2014

ベスト4

ベスト4が出揃ったが、後藤健生さんのコラムにもあるとおり、やはり世界のサッカーには明確な序列が今もって存在している。残ったブラジル、ドイツ、アルゼンチンは別格なのだ。この3チームで優勝10回を数える。唯一優勝経験のないオランダだが、決勝には3度臨みいずれも敗退の憂き目にあっているので、4強に残る資格だけは十分ということだろう。オランダを除く3チームは基本的にポゼッション&アクションサッカーだ。先手を取れるチームが強いということでもある。過去のW杯決勝トーナメントにおける先制点を挙げたチームの勝率は74.1%にもなるらしい。早々に先制するとあとはしっかり守ってクロージングできる守備力も兼ね備えている。攻めだけでは到底勝ち抜けない。

3チームに共通するのは中盤の攻守の切り替え、特にボールを取られたときの守備への切り替えの早さだ。取られた選手が真っ先にファーストディフェンダーとなり取り返しにいく。また、選手間の距離が詰まっているケースでは複数選手が一気に寄せる場面もよく見られた。そこで奪えれば再びショートカウンターが発動できるし、取ることができなくとも帰陣し守備網を調える時間が稼げる。
攻撃に関してはまず縦に速いこと。余計なパスのつなぎはなく、入れられると判断すれば躊躇なく楔を打ち込んでくる。前線で収まるからどんどん入れてくる。中から外からの攻めわけもできる。攻撃のバリエーションが多い。また、硬直したゲームでは特にセットプレーが重要になる。強いといわれるチームはかならずFKなりCKなりで強力な得点源を持っている。さらに、今大会では特に優秀なGKの存在が目に付く。中でもノイヤーは別格だろう。とにかく、この3チームのサッカーはちょっと別次元と思えるぐらいレベルが高い。個々の技術、個人戦術から、チームとしてのバランス、ゲームの進め方など、あらゆる部分で練られているなという感じがする。一つ一つのディテールが積みあがると、チーム力として圧倒的な差になってしまう。

オランダは今大会徹底したリアリズムでリアクションサッカーを実践してきた。コスタリカ戦は力関係から攻めざるを得なくなったが、結局1点も奪うことができなかった。これはオランダの行く末を暗示しているように思える。ベスト4に残った攻撃型チームの特性から日本代表を評価すると、まったく持っての論外だということがよく分かる。スペインが前回大会をポゼッションサッカーの究極スタイルによって制覇したが、それもたったの4年で打ち破られてしまう(さらに、イタリアの凋落がよく分かる大会でもあった)。チリにしてもアメリカにしてもコスタリカにしてもほとんど歯が立たなかった。あわやというのは唯一メキシコぐらいだろう。それだけ、ベスト4と8の間には実力のギャップが存在している。これを超えるのは容易なことではないだろう。優勝を目指すのは勝手だが、冷静な自己分析もできないようなどこぞの選手・チームに勝ちぬけるほど甘い大会ではないということだ。

さて、準決勝はどうなるか。ネイマールとチアゴシウバを欠くブラジル。2人はまさにチームの攻守の要だけにドイツに対して苦戦は必至。フッキ、フレッジともまともに結果を出せていないので、どうやって点を取るかがポイント。ドイツはラームが本職のSBに戻りほぼ万全の状態。死角は見当たらない。一方のオランダ×アルゼンチン。好調なディマリアを欠いたのは痛いが、イグアインに初ゴールも生まれ、やっとチームらしくなってきたアルゼンチン。相変わらず走らないが決定的な仕事はするメッセの存在は絶対。まずは、オランダがどうやってメッシを封じ込めるか。そしてアルゼンチンはメッシを囮にして他がどう動けるかだろう。決勝はドイツ×アルゼンチンが順当か?メッシにタイトル取らせてやりたいなぁ。

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