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January 06, 2014

2013年シーズン総括

年越ししてしまったけれど、リーグ戦を中心に簡単に総括してみる。やっておかないと来季に向けての議論のベースが出来ないからな。

まず、昨年の総括にあわせて、シーズンを3クールに切り分けて勝敗を見てみる。
1C 5勝5敗1分(H:3勝1敗1分 A:2勝4敗0分)
2C 4勝3敗4分(H:3勝2敗0分 A:1勝1敗4分)
3C 7勝4敗1分(H:4勝3敗0分 A:3勝1敗1分)
実に安定している。今年は波が少なかった。ポイントは第1Cで、開幕連勝から4連敗したのを何とか五分で持ちこたえたところだ。ここで崩れていたら、結構面倒なことになっていたかもしれない。第3Cでは夏場の4連勝が効いた。連敗も無く、期間勝ち点化率は61.1%だった。優勝するにはもっと上げないとダメだが、ペースとしては結構いい感じだった。ただ、ホームでの3敗がいただけなかった。
先制したゲームが14試合。そのうち勝ったゲームが11、引き分け1、負け2という内訳。これは昨年と同レベル(先制13試合、勝ち11、負け0、分2)。去年との違いは逆転ゲームにある。先制されたゲームで勝ったのは昨年3つしかなかったのが、今季は7に増えている。やり返すだけの力が確実についてきている。ここが今季の一番の成長部分といっていい。ホームでの負け数も8から6に減っており、サポに対するアピール力も向上した。

トピック1 何でポポさんは袖にされたのか、謎。


1年目勝ち点48で10位、2年目54で8位と順調に実績を重ねてきたポポさん。攻撃サッカーを標榜してチーム作りしてきたその成果は、得点61(J1在籍中での過去最大)という数字にも表れている。千真がチームにフィットし、コースケもポテンシャルを発揮し始め、2012年に移籍してきた戦力がようやく本当の意味で戦力化され、ポポサッカーもやっとベースがしっかりしてきた段階で、いよいよ優勝争いに絡んでいこうという矢先の契約終了なわけだ。フロントとしてはACLだのなんだの成績や入場者数などで不満があるのかもしれないが、首を挿げ替えなければならないような状況でもないと思う。今年以上の数字はちょっと高望み過ぎやしないかとも思ってしまう。チュンソンを引き止められなかったり、夏場の補強はほとんどなかったり、序盤の4連敗も自力で復活したことを思えば、フロント(強化部)もちゃんと仕事したとは言い切れまい。まぁ、肝心なゲームをことごとく落としたというところは認めざるを得ない。特に後半戦、最低でもACL争いには絡んでいこうとするところでノッキングを起こしている(23節鳥栖戦、28節鹿島戦、31C大阪戦、全部ホームじゃん(これがいただけないのだ)。この3ゲームで勝ち点5とって、湘南戦で落とした3を加えて8あれば3位に食い込めていたわけだ)。それは、監督采配だったり選手自身のミスだったりといろいろではあるけれど、ここぞというところを乗り切れないメンタルの弱さも目立ったシーズンだった。そこはポポさんでは難しいと踏んだのか?ではフィッカデンティであれば乗り越えられるのか?それは来季の結果が出るまで誰にも分からない。

トピック2 千真が1年働いていたら今頃はACL。


年間61得点は過去最大、選手個人の得点では千真の18点(12/16現在)は2009年のナオ以来の高得点数。やはり20得点クラスの柱がいると成績も安定してくる(2008年赤嶺18得点→6位、2009年石川18得点→5位、ただしルーコンが20点取った2006年は13位)とはいえ、千真の場合、シーズンの前半と後半を比べると、後半の成績が極端に落ちてしまっているのだ。リーグ戦17得点中12点が前半戦に挙げたゴール。後半に入ってからは5ゴールしかない。しかも、25節以降は0ゴールという体たらく。終盤の勝ち点の伸び悩みとエースの不調は無関係ではなさそうだ(決勝ゴールも前半戦3つだったのが後半戦では1つと減少している)。これだけエースがスランプに陥ってもなお、なんとか成績を維持できたのは、取りも直さず千真が取れなくなった分をチーム全体で補ったからにほかならない。前半戦は決勝ゴールを決めた選手は4人に対して、後半戦は7人に増加している。これは得点者が分散したことを意味している。また、ゴール数自体は前半33ゴールから後半29ゴールと1割強減っているのだが、それでも勝ち点化率は後半戦の方が良い(前半戦51.0%:後半戦54.9%)。それだけ粘り強く効率的な勝ち方ができるようになってきたということだ。それは後半戦連敗0という事実でも説明できる。
特に終盤点が取れていないときの印象の方が強く残ってしまっているせいもあるのだろうが、実は千真のショットオンターゲット(ゴール数/シュート数×100)は22.1%と悪くない。チームNo.1のヒョンスが25.0%、平山23.1%、三田22.2%に次いで4位だ(その後はルーコン20.6%、チュンソン18.8%、ネマ18.8%)。後半戦シュート0は21節の横浜戦と29節の新潟戦の2試合だが、シュート1本しか打てなかったゲームまでカウントすると6に増える。前半戦では3ゲームしかなかったことを考えると、後半戦の方がマークがタイトになって、なかなかシュートが打てなかったと言えそうだ。その分周りが千真を生かして得点していったということだろう。千真自身、マークがきつくなったときどう自力で打開するかが課題として認識されたのではないだろうか。来季の更なる成長が求められる。

トピック3 東は仕事をしていなかったわけじゃない。


加入して直後は、その運動量と動き出しのよさで感心させられたのだが、今季終盤ではそのシュート力の無さ、プレー選択の稚拙さが目立ってしまって、ちょっと評価を落としてしまっている観のある東。確かに得点力は見劣りするものの、チャンスメイクというところではちゃんと仕事をしていた。アシスト数はアーリアの10に次いで9個を数える。出し先は千真が多く4回。相性が良い(ちなみにアーリアはルーコンと相性が良く、こちらも4回を数える)。セットプレーからのアシストも3つあり、フリーキッカーとしての役目も果たしていた(もうちょっと取れるといいな)。ただ、ラスト5ゲームで得点に絡んだのが甲府の徳の1点だけだったので、印象として終盤あまり活躍できていないように見えてしまったのは彼の不幸かもしれない。アーリアとヨネは通年で攻守に貢献していた。アーリアはやはり数字どおりボランチよりは2列目の方が適している。ヨネはボランチにいながらもゴールに繋がったラストパスは8本出している。ボール奪取の位置が高ければ、こういう数字にも繋がっていくのだろう。一方の秀人はアシストが0。最終ラインに下がるのはよく見る光景ではあったが、やはり同じボランチでも随分と仕事ぶりが違ってしまっている。代表に呼ばれなくなったのは、この数字からもよくわかる。後ろで繋いでいるだけでは、選手としての価値は上がっていかない。東はとにかくシュートスキルだ。シュートはそこそこ打っているのだが枠に飛ばない。結構なチャンスも何回も不意にしている。リーグ戦の得点はわずか2。ショットオンターゲットは5.8%。アーリアが18.5%だから、せめて10%台には乗せないといけない。

トピック4 やっと真のフリーキッカーが来てくれた。


東京はずーっとセットプレーが弱かった。かつては宮沢という不動のプレースキッカーがいたわけだが、彼にしてもトップクラスから比較してしまうと残念ながら並みのキッカーでしかなかった。大竹の左足も期待したほどではなかったし、本当にFKのプロフェッショナルと呼べるプレーヤーは過去一人もいなかった。しかし、コースケが覚醒してくれたことで積年の課題のひとつがやっと解消されたのだ。ゲームの前半は自重して、後半から左サイドをゴリゴリ攻め立てるゲームプランが多かったように思う今シーズン、特に後半戦に入ってからコースケのアシスト数が格段に伸びた(前半戦2→後半戦5)。FKからの直接ゴールも3つ(天皇杯を入れると4つ)を数える。カーブのかかったアーリーが独特で、GKと最終ラインの間に放り込まれるクロスに飛び込んでいく攻めは迫力がある。上下動にスタミナを大量消費するので攻勢に出るのが後半に偏るのは仕方ない。惨敗した鹿島戦では出し切ってしまい、攻めあがったらもう戻れなくなっていたのが悲しかった。昨年に比べてケアレスミスが相当減ったのは、チームに慣れたということもあるのだろう。ベースが変わるとまたミスが増えそうな不安もあるがどうだろうか。

トピック5 最終便のプラットフォームに間に合った最後の北京世代


ブラジルへの切符は報道によれば60余人ほどの選手に配られているらしい。ただ、チェックインできるのはそのなかでも20余人に絞られる。東京からは権田、高橋は常連として代表に招集されていたが、今年に入ってモリゲがバックラインのメンバーとして呼ばれるだけでなく、実際にピッチに立って結果を残してきた。前々から北京オリンピックの代表メンバーの現在を一覧にして見てきた。そのなかで、ずっと選から漏れ続けてきたモリゲだったが、J2落ちから以降プレーヤーとして磨きがかかってきていたのは、傍でずっと見てきた我々が一番良く知っている。そして、ついに最終便に乗り込む大きなチャンスがやってきている。そのモチベーションは間違いなくJリーグでのプレーに影響している。全国的な知名度はまだまだだし、あまりヒロイックな取り上げ方をされない代表のディフェンス陣(むしろマイナスの方が大きいか)のイメージとあいまって、集客力への貢献度はいまいちなれど、代表経験のチームへの還元は確実に力になっているのだろうと思う。派手なところ(1得点)はまったく無かったが、今季はベストイレブンにも選ばれたし、間違いなく価値あるプレーをシーズン通じて継続していたということだ。

トピック6 4-4-1-1と3-4-2-1

基本システムは4-2-3-1だが、2列目のセンターはフォアチェイスのため高く張り出すことが多かった(ので気持ち的には4-4-1-1)。2013年シーズンのフォーメーション上の特徴は、ゲーム中に4-2-3-1と3-4-2-1を臨機応変に使い分けていたことだ。広島戦や浦和戦のように完全にミラーシステムとしてオリジナルポジションで取ったこともあるが、ゲーム中に両翼を高く押し上げる意図で流動的に3-4-2-1に変化したことが何度もあった。これはチームとしての進化で、見ていてとても楽しかった。ゲーム中だと、CBの2人がSBのポジションまで開き、秀人かヨネがその間に下りてくることで3バックになる。ボランチ2枚が前線のサポートに出て行くときは2バックにもなる。徳とコースケの両SBはこの場合MFあるいは最前列に張り出し、サイド攻撃の核を担う。特に左はこのシステムから生まれた得点がいくつもあった。当然来季もコースケを最大限活用した攻撃システムを採用するだろう。フィッカデンティが言う、3-4-3と4-3-3の併用がどんなものなのか、3-4-3も3-4-2-1なのかそれとも中盤ダイヤモンド(あるいはスクエア)のパターンもあるし、4-3-3も攻撃的であればアンカーシステムだろうし、システム好きからすると2013年以上に楽しめそうな予感がする。

さて、ポポさんの継続であれば、ここで見出された課題なりをさらに詰めていくことで、来季の成績もより良くなっていくはずなのだが、指揮官が変わりまったく予想がつかない。0スタートなのか、それとも部分的にでも昨季をベースとして考えるのか。香港で骨格ぐらいは見たいな。

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