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December 20, 2012

2012年の総括③

【監督編】

熊さんはサッカーの本質を問い続け、ベーシックな姿勢を貫くことでJ2を闘い抜きました。しかし、J1ではそれだけでは不足で、その土台の上で、パスを中心とした攻撃サッカーというコンセプトを具体的に表現するためにポポさんはやってきた。一昨年JFKがダッチロールを起こして果たすことができなかったサッカーを、ポポさんはポポさん流でとりあえず1シーズンで形にして見せた。これは大変評価に値することです。選手的な素地があったにせよ、適材適所でACLの厳しいスケジュールや怪我人や代表離脱などを乗り切ったところに、JFKとの大きな差を感じます(JFKの最後は選手を変えれば変えるほどドツボにはまって行きましたからね)。また、アタッキングサードに入ってからのチャンスの作り方も、1歩も2歩も進んだ感があります。誰が出てきてもやることは変わらないし、今年はできたときとできないときのギャップが大きかったけれど、これが安定してくれば確実に上位に食い込んでいける予感があります。もともと中位の実力はあったわけですから、ここからですよ。
システムでは4-2-3-1が基本でしたが、ゲーム進行中は陽平がトップの位置に並んで追い込んだり、後ろからのボールを受けたりと2ndFW的な動きをしていたので、4-4-2と言ってもいいでしょうね(特にリトリートしたときは4-4のブロックが綺麗に形成されています)。広島や浦和とやるときにはミラーシステムで3-4-2-1なども試行したりしました。これもゲーム進行中は、DFラインの両翼が上がり、ボランチの2人(主に秀人ですが)がCBの間まで降りてきて、オリジナルは4バックのシステムでも見た目3バックになるパターンは多く見られたので、攻撃時の流動性は高かったように思います。

データからは、サイドからのクロスが少なかった。攻撃自体はサイドからも多かったのですが、単純に放り込むことをあまりやらなかった印象があります。クロスと言うよりは、サイドから中央へのミドルパスと言った感じでしょうか(ボックスの角あたりでルーコンがポストに入ったりするシーンがよく見られました)。得点の確率が高かったのは、サイドからボックス内に進入し、ゴールライン際まで行って中に送るマイナスパスのパターンです。なかなかシュートを打たないので、スタンドからはシュート打てコールが絶えなかったし、いらいらした空気が充満することも多かったですが、実際あの密集でシュートコースを見つけることは難しいのだと思いますよ。スタンドからは打てるように見えても、実際はDFにコースを塞がれてたりする。よほどダイレクトで最初からシュートを意識していないと、寄せられてアウトでしょう。それでも、最終戦のルーコンの2点目のように、密集をかいくぐる方法はいくつもある。アイディアと精度を上げていくことで、いくらでも可能性は広がっていきます。ここから先は、監督というより選手個々の問題になってきますがね。

ゲーム中の選手交代は主に攻撃の選手が中心でした。調子が悪いと見るや前半からでも代える(だいたい左SBでしたな)決断力も高かった。オリジナルポジション以外で選手を使うことも結構ありましたが、丸山をサイドに持っていったときは驚きましたね。ヒョンスで一度失敗しているので、またやらかすのかと思ったけれど、逆に丸の多彩さがこの起用で明らかになって幅が広がりました。あとビックリしたのはソータンのSB。

まぁ、とにかくやり通す意志の強さと、目的に対して柔軟であること。今年JFLに落ちてしまった町田には申し訳ないが、いい監督に来てもらったものですよ。

【フロント編】

監督人事は上手く行きました。パスサッカーの進展をテーマに、お金のところでペトロビッチは届かなかったけれど、同じ流れを汲むポポさんに目をつけたのは慧眼でした。采配初年度で3位に滑り込んだミシャの手腕は流石と思いますが、チームが‘広島化’するのはどうにもいただけません。現有戦力を最大限活かして戦ってくれたポポさんで結果的に良かったと思います。

強化面ではなんといってもルーコンの現役続行です。これ以上はない。今ちゃんは、今となっては出て行ってもらった方が良かったんですかね、やっぱり。彼が抜けたところは全体でカバーできたし、モリゲや秀人の成長を促した効果もあったんでしょう。補強に関しては、アーリアがシーズン通して貢献してくれた。太田は不運にも怪我でシーズンの半分は潰してしまった。千真は数字は残したけれど、なんとなく違った。後半の補強ではネマニャの獲得がGJ。一方でエジは外れ。半々ってとこですかね。

興行面では、まずはファン感の開催。コンテンツの幅はもっと広げて欲しいと思うけれど、まずは実行したことが大事だし評価できる。青赤横丁も定番化してきて、蝗を自称する東京サポにはうってつけの企画です(椅子テーブルとイベントステージが常設で欲しい)。来季も喜作の挑戦は受け付けますよ。今度こそ食い尽くそう。阿久根体制に代わってから、ファン層を広げようとする試みが徐々に出始めているので、味スタを満員にするためには、地道にこれらのことを継続していくことでしょう。ただ、スタジアムの席種の問題は再考すべきだと思いますよ。

【番外:奉公編】

役に立っていたのは巧ぐらいじゃないか。巧はコンスタントにスタメン出場していて、おそらく来季も横浜FCからはオファーが来るでしょう。ムックンの動向次第というところもあるけれど、どうなりますやら。平出も富山ではボランチやってそこそこ出ていたが、専門誌の評価点はあまり高いほうじゃなかった。J2に奉公に出たその他のメンバー、健太郎も幸野も下田も吉本もみんな怪我(言ってるそばから下田は非契約になっちゃったよ)。怪我してしまったのは仕方ないが、それにしても脆すぎる。期待してくれていた奉公先にも申し訳が立たない(特に町田は幸野が結構効いていたみたいで、残留の大事なタイミングでの離脱は少なからず影響があったと思う)。若手の底上げは重要なテーマなんだけれど、これでは先が思いやられる。怪我人はみんな一度リセットだね。

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