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December 01, 2010

「最強のサービス」の教科書

Photo「最強のサービス」の教科書/内藤 耕
講談社現代新書 ISBN978‐4‐06‐288066‐4

顧客からの支持を得て経営的に成功しているサービス業の事例を通じて、今の時代に求められる顧客対応力のあり方と、それを実現するための様々な工夫が紹介されている。特徴的なのは、事例のほとんどがメジャーなブランドではないこと、多くが地方に根付いている企業であること、そしてITを含めた「機械化」を上手に取り入れていることが挙げられる。

サービス業の本質は接客にある。小売であっても、ただ商品を並べただけで売れるような店はそういった業態を選択しそれでも成り立つような仕組みを取り入れない限り続けることは難しい。小売業もサービス業化してきている。そこで重要なのは、顧客のニーズにいかにきめ細かく応えられるかである。その意味で、あらゆる顧客のニーズへ人的対応品質で応えようとする「加賀屋」と、快適に一夜を過ごすことに割り切って、その代り徹底的に寝ることにこだわったサービスに特化した「スーパーホテル」の2例は対極にあり、かつ本書を象徴する事例と言える。

本著に紹介されているなかでも興味深いのは、「加賀屋」やクリーニングの「喜久屋」のように、時間を生み出すためにITやオートメーション機械を導入していることだ。作られた時間は、直接ユーザーに還元されたり(喜久屋)、従業員の接客時間に回されお客様のニーズ対応の充実を図ることができたり(加賀屋)している。狙いは異なるが、人がかかわらなくてよいところには機械をあて効率化し、人でしかできないことに集中する、その環境づくりが重要なのだと改めて気づかされる。

人が人と接することの難しさはあるが、機械的なサービスとは比較にならないくらい価値のあるものだ。満足した分それ以上の対価を払いたくなるし、また再びそこを利用したいとも思うだろう。その意味で、従業員の質をいかに高めるかは、効率化のもう一方の重要な課題となる。しかし、多くの企業は経費(コスト)を削ることで効率化が図れると考えている。それでは肝心のサービスの質は落ちるばかりではないだろうか。浮いたコストの一部を従業員教育などに当て、単に価格を落とすのではなく、価格に見合った、あるいはそれ以上の質を確保することが、価格主導の世の中を乗り切っていくための重要なポイントのように思える。

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