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December 24, 2010

最後の忠臣蔵

レイトショーにお一人様の男が5人。

切ないっすなぁ。思いっきり泣きましたわ。(ネタバレ)

Photo討ち入りの前日、突如として姿を消した瀬尾孫左衛門(役所広司)が抱える大石内蔵助の秘密をめぐる物語。命欲しさの逐電と誹りを受ける孫左衛門の名誉の回復の瞬間こそが、この映画最大の泣き所(弱点ではない。本当に泣く場面)である。京都の四季を背景に、日本人の心象を映し出すこの映画には、久しぶりにすんなり感情移入できた。最後もちゃんとしていて良かったし(なぜ孫左衛門が死ななければなかったか、今の若い子は理解できるだろうか)。

それにしても、冴えない50がらみのくたびれた中年浪人を演じさせたら役所広司の右に出る者はいないだろうな。可音(桜庭ななみ)の好意に戸惑いながらも、武士としての本分(育ての親としての愛情よりも、主の命に忠ずる事を優先する)を貫き通す不器用な男を緻密に表現している。一方、落とし種の御姫様演じる桜庭ななみも、この怪優に負けず劣らずいい演技だった。孫左の着物を自分で仕立てる姿は健気の一言。彼女の気持ちを正面から受けきれない孫左のもどかしさに、こちらもホロリとさせられてしまう。

理屈抜きで好いですよ、この日本人特有の感性は。それを思う存分浴びることができる一本です。

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