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September 15, 2010

カラフル

Photoカラフル/森 絵都

文春文庫 ISBN978-4-16-774101-3

映画の評判が良いのが気になっていて、啓文堂でたまたま文庫を見つけて、結構薄かったものだから、買って読んだ。実際読み終わるのに3時間もかかってないかもしれない。文体がやさしいので引っかかることもなく、本当に一気に読んでしまった。中学校の夏の読書感想文の課題、という一冊。映画はパスしてもいいかな(これはあくまでオイラの判断であり、映画そのものの評価ではない)。(要注意ネタバレあり)

生前の罪により輪廻のサイクルから外された‘ぼく’の魂が、神様の気まぐれから復活のチャンスを貰う。自殺を図った中学生の中に入り、自分の罪を思い出さなければならない。‘ぼく’は自分の罪を思い出すことができるのか、というお話なのだけれど、このファンタジーを読んでいて、実際‘ぼく’と同年代の子供たちは、こういう話をどう感じるのだろうかということにすごく興味を持った。もし、この小説を題材とした読書感想文があったら、ぜひ読んでみたいと思う。常識的な大人が想像するような「答え」がそこに書かれているのだろうか。もしそうだとしても、それは大人のご機嫌伺いのために彼ら自身が創作した感情ではないのか、という穿った想像をしてしまうのだ。「告白」なんかを見ても思ったのだけれど、最近の子供たちの行動規範というか中心にある価値観というものがよくわからない。

ひとつだけ気になったのは、小林真がそうであった(結果自殺した)のには理由、原因があり、記憶がないとはいえ第三者としての‘ぼく’との乖離がちょっと納得いかないのだ。‘ぼく’があまりに冷静すぎる。何が言いたいかというと、現実社会では人が獲得した性向と環境はリセットすることが非常に困難だということだ。神様が与えた再挑戦は実にいかがわしい。現実の人生に二度はないということを分かった上で、物語としてのリセットなのだけれど、敢えてパーソナリティをかぶせてしまったことに、ちょっとながら楽観的過ぎやしないかと思ったりする。

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