« 2010W杯第24日 | Main | 長友の移籍 »

July 12, 2010

2010W杯最終日

オランダ0-1スペイン
この2つの異なるサッカー(根っこは‘オランダ’で繋がっていたとしても)が同じ価値を持つということにどうしても納得がいかなかったから、延長に突入したとはいえ正直時間内で決着がついてよかったと思っている。決定的な「個」が存在すればそれで勝てるというサッカーは認めたくない。ましてや、‘トータルフットボールの母国’であるオランダ、子供の頃絶対的な存在であったクライフを生み出した国オランダであればなおさらのことなのだ。

守備面では双方のキーマンを厳しいチェックで潰し合いゲームの組み立てを困難にした。前半はポゼッションではスペイン優位でも、ペースとしてはオランダだったかもしれない。そして、後半入ってからのロッベンの2度にわたる決定機。あそこで点が入っていたら、ゲームはオランダのものになっていたに違いない。ロッベンは確かに速く脅威だったが、最後の最後で個人頼みのサッカーの脆さが出た。
スペインはチームで戦っていた。延長を視野に入れながらも、慎重にかつ効果的にカードを切っていたデルボスケの勝利でもある。特にオランダの運動量が落ち始めて中盤にスペースができてきたタイミングでのナバス、セスクの投入は効果覿面だった。延長も最後の最後まで運動量が落ちなかったシャビとイニエスタについては、素晴らしすぎて言葉も出ない。

両軍合わせてカードが1514枚。オランダは109枚で、ハイティンハは黄色2枚で退場になった。オランダがこれほどナーバスになっていたのも、力ではスペインの方が上だと実際プレーを通じて感じていたからなのだと思う。タックルなんか完全に遅れて出たものが多かった。必殺のストレートで倒せなかったオランダが、序盤からのボディブローが効いてきて、最後の最後で堪らずダウンという感じ。これが地力の差。「美しい試合をして負けるより、最悪のプレーでも勝つ方がいい。決勝まできたら内容なんて関係ない。結果がすべて」と語ったロッベンだったが、自らの足で決められなかったのだから、誰も責めることはできない(オランダの選手の一部はずいぶんとウェブさんに食って掛かっていたがお門違いだろう)。

スペインは終始素晴らしいパスサッカーを展開したわけだが、そのスペイン代表もバルセロナを骨格としたからこそ成し得たチームと言えなくもない(決勝のスタメン中6人がバルセロナの選手。ちなみに来年からビジャもバルサ。セスクはバルサのカンテラ出身)。政治文化的にバラバラの国であるが故に、今まで無敵艦隊といわれながら見合う成果が出せていなかった。その国家の本質を乗り越えることができたのは、やはり日常的に近しい存在、近しいサッカーをやっているメンバーが集められたからなのであって、ここに、国家を代表するサッカーとはなんぞやという疑問が改めて浮上する。移民選手を上手く融合して3位になったドイツ、民族的対立問題をはらみつつ崩壊したフランス、最もブラジルらしくないブラジル代表と揶揄されたドゥンガのセレソン、結局スナイデルとロッベンしかいなかったオランダ。各国リーグと代表チームとのズレ(特にイタリア!)を改めて感じた大会でもあった。

序盤は守りのW杯という色彩が強かったが、最終的に自ら仕掛けて点を取りに行くサッカーが残ったことは、サッカーというスポーツにとっては良かったことだと思う。勝つことを目的とするサッカーも局面では必要だが、そこにはサッカーの本質は眠っていないのだ。そのことをこの決勝戦が証明してくれた。さて、この1ヶ月を受けて、JFKはどんな準備をしているのだろうか。早くも気持ちは週末の味スタに飛んでいる(スピードと技術レベルの差に愕然とするんだろうなぁ)。

|

« 2010W杯第24日 | Main | 長友の移籍 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77466/48858907

Listed below are links to weblogs that reference 2010W杯最終日:

« 2010W杯第24日 | Main | 長友の移籍 »