« オイ!鬼太郎(合掌) | Main | アヴァター »

January 16, 2010

坂本龍馬と海援隊

Ryomakaientai 坂本龍馬と海援隊―日本を変えた男のビジネス魂 /坂本藤良
講談社文庫 ISBN4-06-184328-1

単行本が1985年、文庫本は1988年が初版。正月実家で本棚を眺めていたらふとこの本が目に入ってきて再読。龍馬の商才-現代的に言えばプロデューサー的才能に着目し、現存する当時の文献などを元に、リアルな坂本龍馬像を提示する。幕末の中にあって破格の存在である龍馬がいかにして作り出されていったかを彼に影響を与えた3人(4人)の人物とともに検証している。

龍馬といえばあまりに『竜馬がゆく』の影響が大きく、一介の田舎郷士が日本を大きく動かしたというロマンとドラマ性、龍馬自身のキャラクターに目が行きがちだが、リアルな坂本龍馬の凄みとは、経済感覚に裏付けられたプロデュース能力にあったのだと、本書を通じで理解できる。それは、混迷を極める今の日本においても必要とされる視点であり能力であり、その才能を持ってして、単なる憧れではなく、ビジネスマンの手本として坂本龍馬を捉えなおすことができる(柔軟な思考力と大胆な行動力こそが龍馬を形成する基本要件)。また、彼に影響を与えた3人、中浜万次郎、勝海舟(小栗上野介)、岩崎弥太郎との関係性は面白く、万次郎のアメリカ経験が龍馬の考え方や活動の基礎になっていたり、日本初の株式会社は海援隊ではなく兵庫商社で、それを作ったのは幕閣である小栗上野であったり、長崎時代は龍馬と弥太郎は蜜月だったりとか、知的探究心をくすぐられるコンテンツがたくさん詰まっている(そういえば坂本氏は、龍馬は西郷に殺されたと断言してる)。幕末好きにはたまらないだろう。ただ、ある程度のリテラシーを要求するところもあるので、『竜馬がゆく』や『勝海舟』(子母沢寛)などを読んだ上で読むとよりよく理解できると思う。

NHK大河ドラマの『龍馬伝』が、岩崎弥太郎の視点で語られることもあり、本書は視聴に当たっていい参考文献になると思う。『龍馬伝』自体、歴史ロマンというよりも、人間坂本龍馬にいかに迫れるかといった方向を目指しているようなので好感が持てるし、福山がどうとか(勝が金八だからなぁ、そこはちょっとねぇ)はあるにせよ、『竜馬がゆく』とは違った龍馬像が提示されることを期待したい。

|

« オイ!鬼太郎(合掌) | Main | アヴァター »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77466/47292514

Listed below are links to weblogs that reference 坂本龍馬と海援隊:

« オイ!鬼太郎(合掌) | Main | アヴァター »