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June 08, 2009

五右衛門ロック

劇団☆新感線の新作ゲキ×シネを観てきたよ。言ってみればこれは新感線版『ルパンⅢ世』だね。そのつもりで観ればちゃんと楽しめる。前作の『朧の森に棲む鬼』がちょっと内容的にも深かったものだから、そこからすると喰い足りない部分はあるんだけれど、エンターテイメントとしては王道をいっていて外れがない。これは好みの問題だ。

Goemon_rock_2 それにしても、やっぱりミュージカルは苦手だ。今回改めてそう思った。
セリフを音楽に織り込むから歌詞をよく聞いていないと話の流れがつかめなくなったりする。洋楽で育った身からすると、歌詞を聴いて理解するという作業が意外と億劫なのだ。これは観劇上の大きなハンデ。それに、話のテンポが歌によって遅くなるというところもせっかちな性格にとっては辛い。ポンポンと進んで次、っていうところで歌ですか、となると結構イライラする。純粋に歌をエンターテイメントの1コンテンツとしてみれば、それはそれで楽しめるのだが(特に江口洋介の歌うシーンはそれだけでライブの再現になっていると思う)、商業的に出演者それぞれの見せ場を用意しているところも物語の進行(必然性)とは離れた所の事情としてみてしまったりして、話の進み具合がどうにももどかしい。
その中で、森山未來の弾けっぷりは発見だった。あのニューハーフメイクといい結構テンション高く演じていて好感が持てた。意外と男っぽいんだね、この子は。ただ、それ以外では観ている側の期待を大きく超えるものはなかった。シナリオにしても役者の演技にしても、いい意味での裏切りはなかった(それぞれ安定しているので不満はないのだが)。そして、肝心の音楽。ロック・オペラである以上、名曲をひりだすぐらいの意気込みは欲しかったのだが、そこまではさすがに望み過ぎか。エンドロールでは舞台関連のクレジットで楽曲の情報が全く示されることがなく、その辺も不満の一つだった。江口洋介が歌った曲はおそらく彼が作詞作曲を担当したのではないだろうか。セットや美術が『朧の森に棲む鬼』に比べて相当貧弱だったから、予算的にも厳しいものがあったのかもしれないが、少なくとも音楽にはそれなりに金を使うべきだと思った(実際全体予算の中のどれだけの割合が投下されたかは知る由がない)。音楽はこの作品におけるもう一つの主役なのだ。その主役に対するギャラが大したことがなければ、作品そのものの魅力が半減してしまうのは自明の理である。

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