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June 22, 2009

「ニッポン社会」入門

Nipponshaki_nyumon 「ニッポン社会」入門
英国人記者の抱腹レポート
/コリン・ジョイス 訳・谷岡健彦
生活人新書 ISBN978‐4‐14‐088203‐0

著者はイギリス人で、13年前に神戸に上陸して以来ずっと日本に棲み続けているジャーナリストだ。彼の13年にわたる日本経験をもとに、これから訪日する“ガイジン”が日本で生活するのに役立つ情報が羅列されている。イギリス人から見た、主に生活文化上のギャップの紹介でもあり、それはすなわち、外国人から見たリアルな日本像でもある。日本人は自分自身を客観的に評価できないという説があるが、もしそうであれば、このような外国人から見た日本(人)の長所短所は一つの客観的評価になりうる。実際読んでみると、彼が“ガイジン”だからそのような扱いを受けたと思われる部分もあり、書かれているすべてが日本人の本質というわけでもない。ただ、日本人が普段何気なく見過ごしている(忘れている)中に、とても貴重で大事にしていかなければならないことがたくさんあることに気づかされるのも確かだ。そして、改めて日本という国は「ガラパゴス的」なのだと思う。

ジョイス氏の紹介する日本人の特性としておもしろかったのは、日本人の「食」に対するこだわりの部分だ。フランスやイタリヤなどがどうかはわからないが、少なくともイギリスでは何かを食べに行くために旅行したり、それがテレビ番組として放映され人気を博すことはないらしい(イギリスにもうまいものはある、と強がって見せる。ライ麦パン、紅茶、チェダーチーズ、ビール、そしてカレー)。彼の日本スタイルに対する順応度をみると、日本にはまだまだ海外に出て行って十分成功するビジネスが眠っているのではないかと思う。例えば、本書に出てくるものであれば「銭湯」と「居酒屋」である。

著者がジャーナリストとしての高い教養と見識を持ち、かつ社会をみる視点がしっかりしているため、この本に描かれている日本は結構客観的な評価なのではないかと思う。では、その中で外国人の目に映る日本の最大の長所とは何だろうか。言わずもがな、公共マナーの高さと他者を思いやる気持ちである。自分の身の安全にこれだけ気を配らなくていい国は世界的にも稀有な存在だ。公共スペースの清潔さも群を抜いている。ジョイス氏は、人にやさしくされて嬉しく思うと、自分もそういったシーンに出くわした時に自分もそうしたいと思うらしい。優しさは伝染するのだと。それが世界の普遍的なものなのか、それともジョイス氏の個人的な資質によるものなのかはわからない。ただ、「情けは人のためならず」である。自分のことしか考えない振る舞いをする人が増えてきている昨今、日本人としてというより、人としてかくありたいものだと教えられる。

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