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April 16, 2009

「透明人間」の作り方

Toumei 「透明人間」の作り方/竹内薫・荒野健彦 
宝島社新書 ISBN978-4-7966-6986-3

頭のリフレッシュには程よいテーマと程よい薄さの一冊。透明人間はSFの題材としては古典だが、本書では、いわゆる「インヴィジブル」の透明人間ではなく、光を屈折させることによって物体をカモフラージュする「透明化」を扱っている。

「攻殻機動隊」から入って最後は「ステルス兵器」で締める構成はちょっとオタクが入っており、筆者の思考(嗜好)の狭さに稚拙さ物足りなさを感じないではないが、これらの技術はそう遠くない未来に実用化されるのだろうということは理解できる。新しいことに対する知的好奇心を満たすという意味では、本書は十分役に立ったわけだ。

原理としては、光の屈折を自在に操って、物体の後ろからの光を物体に沿って前方へ流してしまうことで、物体を見えなくしてしまうというものだ。本書で紹介されている基礎技術がマイクロ波だったのに対して、新たにアメリカの研究グループが発表した論文(技術)では可視光線でも機能可能であるとしている。メタマテリアルの大型化ができれば、日常で使われている一般的な物体を見えなくすることも理論的には可能なのだそうだ。当然軍事技術として活用されるだろうが、我々の日常生活でも使い道はいろいろと想像できる。

たとえば窓枠や柱。この技術があれば、枠や柱を“消して”本当の360度のパノラマ展望台を実現することができる。野球場で使えば、この間起きたファールボール訴訟もなくなるだろう。保安システムにも活用できそうだ。半面悪用されると結構厄介なものでもあり(メタマテリアルのマントをかぶって女子更衣室へ、なんてベタな犯罪が続出しそう)、実用化に向けては相応の法規制も必要になるだろう。新しい技術は生活を確実に変えていく。実現化されれば、思ってもみなかった使い方も出てくるに違いない。

それにしても、擬体、電脳化、そして光学迷彩と、士郎正宗ワールドは限りなく現実に近づいていくのであった。

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