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September 08, 2008

崖の上のポニョ

観ようかどうしようか迷った挙句、周辺情報はまったく仕入れず更地の状態で鑑賞。子供向けに作ったという監督の発言を額面通りに受取るとして、レイトショーだったから周りに子供は一人もおらず、実際子供だったらどんな感想を抱くのだろうか。宮崎監督のことだから、何か下敷きがあるんだろうと思いながら観ていた。表層的には「人魚姫」とかがモチーフなんだろうけれど…(ネタバレ)

メタファーとしての鍵はフジモトさんが娘をブリュンヒルデと呼んでいたことにある。これは非常に解りやすかった。ブリュンヒルデとは北欧神話に登場するワルキューレの一人。戦死した兵士をオーディンの住むヴァルハラへと導く存在である(フジモトさんはオーディンというわけか)。つまり、この作品は生と死(人間界と人間が排除された新しい世界)の狭間を扱った御伽噺で、宗介がポニョを人間にすることで世界を救うという物語なわけだ。それはやはり人間賛歌であり、そこには子供たちの可能性にかける想いが詰まっている。
まぁ、下敷きはいいとして、やはり異種間の共生はナウシカ以来のテーマだし、地球環境保護への警鐘を上手く物語の中に取り込んでいる。そして、海は生命の源であることを強調する。
この作品の主題は宗介の「人間のポニョも、半漁人のポニョも、魚のポニョも、みんな好き」という科白に収斂されているように思えた。半漁人化したポニョが、それなりにグロテスクに描かれるのも、ポニョという個体の持つ本質的なかわいらしさを包括的に見せたいという狙いがあったのではないか。出自を超えた愛情こそ、相互理解の第一歩ということだ。シンプルかつ負の部分を一切ネグってある所が“子供向け”ということなのだろう。
さて、CVには前作同様(あとスカイ・クロラ同様)俳優が起用されているが、今作はよかった。特にリサはご本人のイメージともオーバーラップして完全にはまっていた。一茂も、出番は少なかったが妙に合ってたな。老人ホームのおばあさんたちもフジモトさんも違和感がなかった(芸達者ばかりだからそれもそうか)。
とにもかくにも宮崎ワールド全開。“ポニョの波走り”よりは不二子張りの“リサの軽自動車”に参っちゃう方ですね、オイラは。この間路上で見かけた新型チンク欲しくなっちゃった。深く考えなければ一気に楽しめる一本。

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