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August 26, 2008

スカイ・クロラ

冗長。途中で危うく寝そうになる。エンディング・タイトルが映し出されたとき、正直“えっ?”って声が出そうになった。これは、“キルドレ”の秘密をめぐる謎解きの映画だったのか。それにしてはあまりに事前に設定に関わる情報が出回っていたので、何か拍子抜けしてしまった。(ネタバレ)

Sky_crawler この作品の世界観にある“子供”と“大人”の描き分けが解りにくく、共感のベースが物語の早い段階で構築されていないのがなんとも痛い。草薙が持っている本質的な悩みが、いまひとつ共感として迫ってこないのもこの辺が影響しているように思う。何か肝心のところが欠けている感じがしてならない。戦争ゲームに命をかけながら、登場人物からは生への執着が感じられない。彼らは仕事だと割り切る。それが遺伝子操作によって作り出された永遠の命を持つ傀儡だからとするならば、それは現代社会における何のメタファーとして捉えるべきなのだろうか。また、決して負けない“大人の男”である“ティーチャー”の存在とは何か。最後のループに入っていくシーンがこれらの持つ意味性をさらにわかりにくくさせている。
映像作品としてはとても綺麗だった。空のCGは見事で、出てくる戦闘機もなかなかのデザインだった(ただ何ゆえレシプロ機?原作がそうなっているからなのか知らん?作品世界の設定がぐちゃぐちゃのは気にしていたら持たないのでスルー)。サイドワインダーは良くやり込んだから、この手の空戦モノは嫌いじゃない。ただ、ちょっと気になったのは「音」の部分。バックグラウンドで流れるノイズへのこだわりが、シズル感(リアリティ?)を生み出すためのものとしても、やりすぎの感じがした(逆に実写映画はそんな音はあまり入ってこないと思うのだが)。大人と子供の問題も含めて、実写でやるべきだったんではないかとも思う(おそらく予算的にNGなのだろうが)。そのわりに声優は菊池凛子などの俳優を起用し、話題性と作品上の効果を狙っていたりしているが、どうにも成功しているとは思えない(声質的にしっくり来たのは谷原章介ぐらいだったな)。違和感が残るのだ。
意図があるのかないのかもわからないような独特の間は、良くも悪くも押井守らしさなのだろう。しかし、そこから何か読み取るのも面倒くさい。乾いた低温の映画を見るにはこちらのコンディションが元気すぎた。もうちょっとくたびれていた方が、何か響いてきたかもしれない。あまり構えて観るもんじゃない。そんな映画だ。

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