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December 05, 2006

早大43-21明大

今年の明治FWの平均体重は100kgを上回り、かつての重戦車が復活したとの触れ込みだった。しかし、蓋を開けてみれば、ラインアウトは上手く取れず、スクラムも早稲田が上手くコントロールして明治はむしろスクラムを避けていたような感すらあった。NHKの解説者(どなたかだったかは失念)がしきりに明治はFW戦をもっと徹底すべきだと語っていたが、確かに往年のいやらしさは感じなかった。終盤早稲田が主力を下げてから2トライを奪ったものの、往年の明治らしさが戻ってきたとはとてもじゃないが言えない。明治が強かった時代は、本当に嫌になるくらいゴリゴリごりごりFWで押し込んできた。早稲田はいつもゴール前に貼り付けにされて、必死にスクラムを組んでギリギリで逃れる図式だった。時折見せるグランドをワイドに使った展開ラグビーにラグビーの華麗な「華」の部分を感じつつも、所詮はラグビーというスポーツはフィジカル次第なんだなと諦め半分に思ったものだった。

前監督である清宮さんが作った早稲田ラグビーも基本はフィジカルありきのチームだった。スクラムで明治を圧倒するFW陣なんて、およそ早稲田らしくなかった。しかし、その内容はパワーというよりはスタミナ優先という感じで、80分間最後まで落ちない運動量こそ近年の早稲田の実力の源ではないかと思う。体力的なゆとりはミスを減らし、考えて戦うだけの頭のゆとりも生み出す。早稲田が後半に強さを発揮することはその証左でもあろう。

今年のチームは昨年よりも多少小柄(とはいえFWの平均体重は90kgを超えており、昔の早稲田では考えられない重量FWだ)になり、その分中竹さんも“俊敏な(スイフト)ラグビーを掲げ、スピードで相手を攻略する戦略を選択した。ロックやプロップがラインに入ってトライを上げることができる早稲田のラグビーは、分業制が確立されているラグビーのフォーメーションからすると自由度が高く、走力を最大の武器に、チームとして攻守にわたって均一的なパフォーマンスが発揮される状態にあるといっていい(こうして考えると、本来攻守がラグビー以上に一体化しているサッカーの方がフォーメーションに縛られている感がするな)。実際早稲田のクリエイティブなゲームは非常に小気味よく、ゲームをなるべく切らないようにする“継続ラグビー”は、フィジカルに対する絶対の自信があってはじめて成立するのだろう。

柔と剛、横と縦、速攻と遅攻、チームコンセプトの明瞭なコントラストが早明戦をただの学生スポーツから一段高い位置に押し上げた訳だが、いまや大學ラグビーといえどもその総合力によって優劣が決定する時代に突入している。体格や重さに頼ったチーム作りには限界がある。ましてや日本人の体格は世界水準からすればSサイズな訳で、人もボールもよく動く、接点での体力勝負を回避し、スピードで突破していく戦略を実践していくしか道はない(って、サッカーでも似たような事言ってるよなぁ)。日本のラグビーだって、多少なりとも進歩してるんだね。

なわけで、本日また一つ歳をとりました。

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