« ドイツ5-3(PK4-2)アルゼンチン | Main | 文句があるならやってから言え »

July 02, 2006

ベスト4の誤算

イングランド1-3(PK1-3)ポルトガル

史上最強と謳われたイングランド代表。でも、予選リーグから通じて良きフットボールを一度も魅せてくれることはなかった。オイラにとってイングランドのサッカーは好きではない。このゲームでも、特に前半はリスクをとらず長いボールを放り込むだけ。後半から繋ぐようになっても、プレミアで魅せるようなプレーは影を潜め、煮え切らないサッカーを展開する。

対するポルトガルは凸、コスチーニャを欠き、中盤の構成力にやや不安を残しながらも、フィーゴとC・ロナウドが攻撃をリードしていく。どちらのサッカーが観ていて面白いかは歴然だった。そんな中でのルーニーの退場は象徴的な出来事。両チームが何と戦っていたのかがよくわかる。プレミアの自信と誇りは慢心に繋がって、結局自分自身を失っていた。ルーニーはまだまだ子供。PKを立て続けに外すスタープレーヤー達といい、イングランドはメンタル面で成熟していなかった。所詮ベッカム頼りのチームでしかなかったのだ。ここでも「監督」の存在を大きく感じてしまった。フェリポンはW杯11連勝だそうだ。凸らがいなくともちゃんとチームとして機能させている。そして、次世代はC・ロナウドがしっかり受け継いでいくだろう。

フランス1-0ブラジル

やっちまった。狡猾、老獪なフランス。8年前のメンバーが両チームとも6人名前を連ねる。若い血との融合という意味ではブラジルの方が進んでいた。特に攻撃スタッフは綺羅星のごとく。日本が生き返らせたロナウドをはじめ、アドリアーノ、カカ、ロナウジーニョが変幻自在の攻撃を繰り出すとばかり思っていた。しかし、フランスは中央のブロックをがっしり固め、中盤高い位置からボールホルダーへ早いプレスをかけていく。ブラジルはなかなか楔のパスが通せない。サイドから切り崩そうにもあれだけ真中を固められてしまっては、いかなブラジルといえども苦しい。

前半からフランスが得点するまでも、ブラジルのプレーは切れとスピードに欠き、周囲のプレーヤーとの連携や第3の動きがほとんどなかった。卓越した技術を持つ個の勝負に終始し、屈強なフランスディフェンス陣に潰されていった。ブラジルのジャーナリズムは戦前からチームがハングリー精神を失ってしまったことを問題視していた。今日の敗因はそんなところにありそうだ。すべてにおいて淡白だった。フランスには「ラスト・ジダン」というモチベーションがある。そこにチームを一つにバインドする求心力が働いている。勝敗を分かつものは想いの強さみたいなものだろうか。

ブラジルはたった一つのミスで敗れたわけだが、これがトップレベルの厳しい戦いの現実だ。ブラジルの攻撃は最後まで沈黙した。チャンスらしいチャンスも作れず、むしろフランスのカウンターの脅威にさらされた。1-0のスコアでゲームを終わらせられるだけの力こそチームの底力、総合力を示すものだ。日本は追いつかれた、アルゼンチンも追いつかれた、しかしフランスは逃げ切りに成功した。この違いが一体どこから来るものなのか。それを知ることは、日本の次の4年に大きな意味をもたらすに違いない。

|

« ドイツ5-3(PK4-2)アルゼンチン | Main | 文句があるならやってから言え »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77466/10758803

Listed below are links to weblogs that reference ベスト4の誤算:

« ドイツ5-3(PK4-2)アルゼンチン | Main | 文句があるならやってから言え »