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April 11, 2006

プロデューサーズ

史上最多のトニー賞12部門に輝いた20年に一度の傑作ブロードウェイ・ミュージカルとの触れ込みで、珍しくミュージカル映画というものを観に行く。ミュージカルって見慣れてないので、来週『レント』の公開にそなえて足慣らしといったところ。でも、後悔というほどでもないが微妙な感じだった。

導入部、相当くだらなくてお下劣なギャグと過剰な演出に、本当に見るのを止めようかと思った。とにかく、アメリカ人てのは、ばかばかしくてとにかく笑えるものなら何でもいいって感じ。導入のドタバタにはかなり引いたが、脚本家と契約を交わしに行くあたりからエンジンがかかり、ユマ扮するウーラ嬢登場からは勢いでガーと巻き込まれていく。考えなしで、ただただ笑わせる。そのパワーはたいしたものだ。このセンスは全編に散りばめられているのだが、日本人でも理解できる部分は少なく(訛りの部分なんかはかなり難解)、共感できる(笑える)ところもかなり限定されていた。それなりに楽しくはあったが、こんな事で笑っている暇があったら、もっと違うことに時間を使いたいと思うのが本音のところ。
ストーリーはないに等しく、下品なギャグのオンパレード。ハッピーエンドはアメリカン・エンタテイメントの決まりごとだから仕方ないし、ご都合主義に余計なお世話的な人生訓をのっけるやり方もうんざり。ただ、そんな映画でも、得られるものはあるわけで、たとえば主演のネイサン・レイン(舞台版のオリジナルキャスト)の達者な演技とセントバーナードのような眉毛は見ていて楽しいし、このキャストの中で浮きまくっているユマ・サーマンの怪演ぶりも見事。彼女には失礼かもしれないが、所謂美人ではない個性的な部分が妙にこの作品のトーンとマッチしていて、つまり見る側からしてのギャップがあって、すなわち絶世の美人ではなくスウェーデンの田舎娘の匂いが漂っている存在感が秀逸なのだ。結構引き込まれていた自分を見つめなおす。うーん、振り返ってみるとキャスティングの勝利なのかもしれない。

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