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October 14, 2005

七剣(セブンソード)

Sevensord_2

最初は「七人の侍」のレプリカ作品なのかと思っていたが、ちゃんと梁羽生の武侠小説「七剣下天山」という原作があった。監督自身が「七人の侍」のオマージュ作品であると明言しているだけあって、映画のあちこちにオリジナル的な雰囲気が散りばめられていた。お金を払って観る中国映画はこれが初めてだが、作品自体十分楽しめた。また、同時に非常に“もったいない”とも思った。2時間33分という尺は削る限界だったのだろうが、コンテンツが盛りだくさんでどれもこれも消化不良に終わってしまっている。全体を通してみるとすごく大雑把で、いい意味でも悪い意味でも大陸的な映画だなぁ、というのが率直な感想である。

ツイ・ハーク監督のインタビューの中で、原作には七本の剣について詳細に語られているという。これが一番もったいないと思ったところだ。形状や攻撃方法にそれぞれ特徴があり、それだけで面白い。これらの剣がどのような経緯で生み出されたのか、そして今の持ち主がなぜその剣を持っているのか、いろいろなエピソードが隠されているに違いない。特に元英の天瀑剣は、映画の演出上もっといい使い方があったに違いないのだが…。

また、登場人物についても中途半端な描き方でもどかしい。キャラの過去話をチラッと見せてしまうと、それが逆にノイズになってしまったりもする(雲驄の過去の因縁話なんて典型)。もっと整理すればよかったのに。メインストーリーと思われる高麗人2人についても、もう少し背景を説明してもらえると良かったかな。いずれにしろ、この手のものは解説書が欲しいところだ。一見でも十分楽しめるが、周辺知識を得る事で、その楽しみは何倍にも膨らんでくる。

映像は、CGなど頼らなくともスケール感抜群。チャンバラアクションも要所にワイヤーを絡めながらテンポがいい。エンタメとしてのクオリティは高いと思う。ただ、村民が皆殺しにされた後のあっさりエンディングはちょっと違和感があったなぁ。あの辺が中国感覚なのだろうか。

さて、この映画、実はテレビシリーズ(漫画でもいい)にすると非常に良いのではないかと思うのだ。それだけのコンテンツボリュームがある。個々のエピソードにもしっかりドラマが詰まっている。逆算方式で、映画は“シリーズのダイジェスト版”としてみれば、この造りも分からなくはない。SAMURAI7のように、SF的な設定でアニメ化なんて結構現実的だと思うがいかがだろうか。

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